
本格的なスペースSF作品。まあ、とにかく怖かったです。
終盤なんか、「早く終わってくれ~」という感じ。勿論、退屈だから早く帰りたい、とかいう意味ではありません。
もう、怖くて、怖くて。
この作品では、「太陽」が万物の神、な訳です。その「太陽」が星としての終末を迎え、威力が段々と弱まっていく。それは地球にとっては大きな問題なのです。科学素人の私にも判りやすい導入部。つまり、このまま「太陽」が活動を停止すれば、地球も人類が存続する環境を保てなくなる。人類滅亡の危機、な訳ですな。
そこで地球を、いや人類を救うべく、世界各国から選りすぐりのエリート達が集められ、「太陽」にマンハッタン島ほどの大きさの核弾頭を撃ち込みに行くのです。この衝撃によって、内部から「太陽」の活動を活性化させよう、というのが狙いです。キャパ(キリアン・マーフィー)やカネダ(真田広之)が乗り込んだのは「イカロス2号」。既に7年前に送られた「イカロス1号」は任務を果たせず消息を絶っています。
この作品が描くのは、終始宇宙船の内部と、「太陽」に直近の宇宙での出来事です。知る由も無い空間なのに、この臨場感と切迫感は何なのでしょう。非常に現実的なような気さえします。
船内に酸素を供給するために植物ドームを作って植物を生育させ酸素ルームを作る、巨大な太陽エネルギーと直接対峙しないために緻密な計算によってシールドの角度を調整して太陽光を遮り航海する、など、科学素人の私でも、なるほど、と思ってしまう工夫が見られます。
そして、消息を絶ったはずの「イカロス1号」からのレスキュー信号を受け取ったことから、恐怖の展開は加速されていきます。「イカロス1号」に搭載してあった核弾頭を手に入れて、核の威力を2倍にした方が任務遂行を完璧にできると判断した「イカロス2号」の乗員達は、「イカロス1号」をピックアップするため航路を変更します。
しかし、この方針転換が仇となり、航路変更の計算ミス→シールドの角度調整失敗→太陽光をまともに浴びたために発生した火災で、酸素供給ルームが全焼→シールドを直しに船外に出たキャプテンカネダの殉職→……など…
次々に災難が「イカロス2号」を襲うのです。
そして、勿論これだけでは済まされません。
「イカロス1号」を発見し、内部を探索した際に、より大きな恐怖が訪れるのです。
なぜ「イカロス1号」は消息を絶ったのか…?
もう、怖い怖い!
怖いけれど、SF映画としては傑作だ、と私は思います。訳判んない未来生物とかよりも、「太陽」と「人類」がモチーフなので、その分ぐいぐい心に突き刺さった!
とは言え、科学素人の私にも、疑問に思えることが幾つか…
航路の変更の計算は、幾らプロフェッショナルとは言えたった一人に計算させ、誰の許可も得ずに実行させるなんて組織としてどうなの?とか、
「イカロス1号」から帰還する時にどうやって“アイツ”まで乗り込んでしまったの?とか、
そもそも「太陽」にそんなに近い場所なのに外気はマイナス250℃以上、なんて変じゃないの?とか、
まあ、科学素人の戯言なので、許してください。
でも、ホント、観て損は無い作品でした。
★★★★
(満点★5つ)
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(2007年洋画)