音楽繋がり、バンド繋がり、セッション繋がりということでは特にないのだが、何故か不意に観たくなって鑑賞。
この手のショービジネスって、日本では成立しないものだろうか?と思う。当時売れていた歌手がドサまわり営業(失礼)やリバイバル公演をするのともちょっと違って、凄く上手いコピーバンドがショータイムに登場するのは日本ではないのかな?…そもそも大規模なカジノは無いし、キャバレーがそういうことをしていた時代っていつか売れる為の登竜門的なところがあって、こういう感じで、コピーです、でもプロです、というのはあまり覚えがない。ノリもきっと違うのだろうが、今現在50代〜60代ぐらいの人たちをターゲットにしたら意外と成立するかも。
と感じた往年のポップミュージシャンの曲を演じるカップルの話である。これはガサツな説明。わざとこんな風に偽悪的に書いてしまったけど、意外とこれがとても良かった。
お仕着せのショータイムを演じるのに嫌気がさした主人公マイク(ヒュー・ジャックマン)が一念発起して、エルビスでも誰でもないニール・ダイアモンドの歌を、同じステージに立っていたクレア(ケイト・ハドソン)の後押しもあり、精力的に演じて行く。マイクはやがてクレアと恋に落ち、伴侶となり、新しい家庭を築くのである。しかししかし、話はこれだけでは終わらない。
心に傷を負っている人…それも極めて深刻な傷…はこんなにも存在しているのか?と。そして本作でのそれは物理的な物事と精神的な物事が螺旋のように繋がり絡まっている。マイクの海兵隊時代のトラウマから来るアルコール依存、クレアの…あ、これは書かない方がいいね、かなり衝撃的な内容で完全なるネタバレ、これから観る方には知っておいて欲しくない。クレアの娘の…あ、これも書かない方がいいね。
強く強く…本当は崩れ落ちそうなのに、そしてひょっとしたら一旦は崩れてしまうのに、強く再生して行く。こんなハスっぱな私でも少し泣いてしまった。
家族の在り方もこれもアリ。アリどころかとても良い家族関係。多様性とか色々喧しいけど、自分の生き方を自分で決めて扉を開くことが真の多様性でありレーゾンデートルなのだと思わせる。
ニール・ダイアモンドの楽曲は、「人と人を繋ぐ魔法」らしい(ユニバーサル・ミュージック・ジャパンのHPによる)。あまりにも有名な「Sweet Caroline」の演奏も良かったけど、マイクが作中で言うように「もっと良い曲が沢山ある」。これらを情熱的なステージで歌い切るヒュー・ジャックマンとケイト・ハドソンは見事。
この話は実話を元にしているとのことである。
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