eスポーツの高校生全国大会に参加する阿波高専男子三人組のハートウォーミングな青春物語。こう書くと良さがほとんど伝わらないのがちょっと悔しい。伝え方が下手くそなんだろうな。だけどこの上手く伝えられないもどかしさが、作品に少しだけ加えられているもどかしさに少し似ているような気がする。
まず、主演となる登場人物が徳島の阿波高専の学生という設定がすごく良い。技能と学問が共存する高専である。しかも田舎町の。高校生全国大会に出場する為にはエントリーは3人一組がマストなのだが、それがeスポーツトップレベルの田中達郎(鈴鹿央士)が取り急ぎ寄せ集めたメンバーだというのもいい。真剣なんだけど真剣味に欠ける。達郎はマジなんだけどあとのメンバーは初心者。だが達郎自体も本気の本気でマジだったかというとそれもちょっと違う。それはスポ根マンガでもありがちな設定なのかもだけど、モノがeスポーツなだけにそこはかとなく緩い印象を与える。全般的なスポーツのように多くの他者からあまねく奨励される訳でもないからかもしれない。eスポーツなんて、所詮遊びじゃん?と思われているのか、そうでもないのか(結局この「遊び」であるという認識は大きなポイントなのだけれど)。
でも、eスポーツ自体はとても面白かった!若ければハマったかもしれない位。そう、この「若ければ」がポイントだ。偏見に塗れているかもしれないが、eスポーツは若者が活躍するジャンルである。と思う。もちろんスポーツ全般が若者が活躍するジャンルなのだが、eスポーツは特に。それは鑑賞する側の資質も若い方が良いという意味もある。
そう、若くなくてはできないこともある。若くなくてはできないことがあるんだよ、という強いメッセージを本作から受け止めたように思う。本人にとっては至極深刻な状況下に置かれていたとしても、若くなければできないことをやっていることに変わりはない。よく学びよく遊べ、とは言うけれど、実際それはおためごかしであるケースが多いものだが、本作では彼ら登場人物がそれを体現化する強い決意を表明するのが清々しい。
それがタイトルの「PLAY!」なのだから。
出演は鈴鹿央士の他に、奥平大兼、小倉史也、ほか。
ところで、本作監督である敬愛する古厩智之監督だが、「ロボコン」も高専の学生を描いているし、こういう作品を作りたいんだろうな、とは思うけど、私がガツンとやられて一瞬で虜になった「まぶだち」や、生涯ベストに入る「さよならみどりちゃん」のように、ギリギリのラインを攻めてくる作品をもう作らないのかなぁ、と思うとそれは少し寂しい。
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