年の瀬にこんなに怖いものを観てしまった。B級なんだけど、ツッコミどころ沢山あるんだけど、やっぱり怖いのがこの手の作品の生命線なので、もう合格でしょう。
アメリカのティーンエイジャーらしく、仲間内でワイワイ集まってパーティーをする。そこで行う、霊を呼び出すイベント。手首から先を模した謎のオブジェを握り「トーク・トゥ・ミー」と呼ぶと霊が出て来るのだ。制限時間は90秒。それを超えると呼び出した者に霊が乗り移り取り返しのつかないことになってしまうらしい。
スマホで動画を撮影しながら、霊を呼び出す仲間の挙動不審さを笑ったり、次は誰?などと順番に体験したり、クスリでハイになるよりも余程イケている娯楽だった。そう、親友の弟が年齢と時間制限の禁を破ってこれを体験するまでは…。
リンボの描写は短い時間だが、とても怖い。絶望するに値する。アメリカンなノリの部分が逆に「そんなことしてる場合じゃないだろう!」と、恐怖と対比になっていた。
欲を言えば「手」の出所についての詳細がもう少し掘り下げられていたら、と思ったが、いやむしろ謎は謎のままで展開した方が良いのだろう。ちゃんと説明をつけられないというのが、オカルトの真髄なのだからして。
(2023年洋画)