キングダムのシリーズ3作目。今回のは、じわじわと良い。原作は未読なのでこれがどこまで続くのかは知らないが、いつまでも続いて欲しいと思う位にこの世界観は好きだ。
今回は、静と動のパートに分かれていたように思う。前半パートはえい政(吉沢亮)の出自の過去についての告白であり、後半パートは血湧き肉躍る秦と趙の戦いである。この戦いも恐らく前半戦であり、信(山崎賢人)が王騎(大沢たかお)が呼ぶ「童」から隊の長に成長していくことがメインとなる。
陣形を高みから見ることができるショットが好きだ。映像ならでは。砂絵がザザッと動くかのように陣形が変わっていく。至近距離で見る肉弾戦はもちろん醍醐味だし、こういったアジアの合戦は割と人の表情とかがよく見えるので面白い(洋物は甲冑頭から被っちゃってるからねー、ま、日本人だから見分けがつくというのもあるだろうが)。だが、こういった全景を見るのも楽しい。
ただ、言いたいことが無いワケじゃない。
山田裕貴は何故あんなに全く出番が無かったのか?訳アリの訳さえ説明がない。何故?どうして?紀元前の中華には銀髪のイケメンがいましたとさ、って言いたいだけ?新キャストだと言われていたのですごく楽しみにしていたんですけど。きっと来年公開の作品の中では活躍するよね?…よね?
それから、愛之助、後ろ後ろ!問題である。いくら接近戦が不得手とはいえ、あれは無いでしょう。あんなに(信に)迫られるまで気づかないものなのか?てか、家臣が何か言ってやれよ、馮忌後ろ後ろ!とかさぁ。
まあこの手の愚痴は好きだからこそ。来年公開予定だという続き(次回作のことです)も楽しみでならない。
(2023年邦画)