
ほのぼの。しみじみ。ユーモア。そしてエスプリ。
フランス人監督がムーミンの母国フィンランドで製作したアニメーション作品である。丸っこくて色彩鮮やかな日本のアニメを見慣れている身としては、ちょっと驚く位シンプルで、古臭い感じさえあるのだが、これが原作の世界観を非常に上手く表していると思う。トーベ・ヤンソンの原作本を読んだ日々が思い出される。その時の市立図書館の採光や匂いまでも。

プレミア試写会で、アフレコを担当したさま〜ずが招かれ、クラーク役の大竹が「どうして空や川の色が青ではなくて黄色なんですか?」と監督に質問していた。監督の答えは「スタジオで青(の絵の具)を切らしていたから」というものだったが、それは本当かな?フィンランドの風景は、フランス人にはそんな風に見えるのか?いや、多分、そういう事に代表されるような「固定概念の払拭」が、この作品のテーマの一つだと思うので、そういった点からも、空も川も黄色なのだと思う。

いつものムーミン一家の面々も、風変わりなトロールの面目躍如な描かれ方をしている。

一家だけでなく、ガサツで意地悪なイタズラ小僧ミイ、頭のネジが一本どこか違う場所にはまってしまったようなミムラ、傍観者にさえなれないはぐれ者のスナフキン、など、万人受けを目指す日本のアニメとは異なる、原作の描写に忠実なキャラそれぞれの描き方。とてもいい。名前に「ドゥ」さえ付ければ即座に貴族に認定されてしまうという事にも表されるような、社会への風刺。そしてその貴族の立場であったとしても、窮屈さを嫌い、自由なボヘミアンに憧れる、さま〜ず三村演じる所のモンガガ伯爵(結局は単に迷惑な芸術作品を量産しただけで尻尾を巻いて元の生活に戻っていくのだけれど)。色々な所に風刺や皮肉が散りばめられている。だけれど、ほのぼの、しみじみ、は健在である。

そう、目の色を変えて観に行く作品では勿論ないのだけれど、大人の休日にはちょうどいい感じ。そして、ムーミン一家は本当に自由なのだなぁ、と思う。
(2015年に観た洋画)
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