
正にポール・ハギス。ポール・ハギス監督ならではの、幾種もの物語が偶然と必然によって重なり合ってシンフォニーを奏で、ラストで一つの交響曲となる。この構成、好きな人にはたまらないと思う。

「日本最速試写会」なるもので鑑賞し、その時のゲストがネタバレしないように、と言いつつ、しかし的確な概要を喋ってしまったため、個人的には全く素のままの知識で観たかったなぁ、という気持ちがある。頭の中でひとつずつパズルを解きながら。
だから、私としては、ここでもネタバレはしたくないし、しかし全くのネタバレ無しで感想を書く、というのは非常に難しい作品だからして、少し困惑している。ネタバレ無しでひとつ言えるのは役者陣は全員熱演。それぞれの人生のそれぞれのエキセントリックな部分をクローズアップして表現している。ジェームズ・フランコなんて、こんなに嫌な感じの役柄、今までなかったんじゃなかろうか。だから各々がみんな非常に芸達者だったと思う。

それから、多少のネタバレ含みで言うと、舞台はニューヨーク、パリ、ローマの三つの大きな都市で、ここでそれぞれ起こる物語が複雑に綾なすのである。と言っても、登場人物達がそれぞれの都市を駆け巡る訳ではないが。これについては、監督の意図した事によるものかそうでないかは判らないけれど、三つの都市、どこもまあよく似ている事!およそそれぞれの(ある種観光的な)特色とかは一切無い。ある意味無機質。そういった意味では、この物語、都市を違えて展開なんてしなくて良かったんじゃなかろうか?パリという町だってだいぶ広いんだからさ。というか、これ、どこもみんなニューヨークに見えるよ。ニューヨークのシーンなんて殆ど出てこないのに。ローマのバールを除いて。あ、それじゃ英語喋っているせい?だけじゃないと思うんだけど。

…まあ、そんな事はどうでもいい話であり、本筋に戻すと、本作に関しては、偶然が産み出す重なり合いのドラマは実は数カ所に過ぎず、それぞれの物語が単なるオムニバスのように仕上がっている。そこが残念と言えば残念。もっとこう、パズルのピースを当てはめていくようなものを期待していたから。いや、元々ポール・ハギス監督は、パタパタとピースを合わせていくような作風ではないのだよね。「ドラマ」や「ドラマ」の中で起こる人間の様々な思いや逡巡を、「ドラマ」の中で起こる事実を淡々と重ねて観客に問うスタイルなのでは。彼の脚本で言えば「ミリオンダラーズ・ベイビー」然り、「父親たちの星条旗」然り…。
今回は、小洒落た感が漂うこの作りに、共感できるかどうか、というのも鑑賞者に問うている気がしてならない。

主な出演者は、リーアム・ニーソン、オリビア・ワイルド、エイドリアン・ブロディ、モラン・アティアス、ミラ・クニス、ジェームズ・フランコ、マリア・ベロ、キム・ベイシンガー、など。
(2014年洋画)
htmx.process($el));"
hx-trigger="click"
hx-target="#hx-like-count-post-22278669"
hx-vals='{"url":"https:\/\/tokokonats.exblog.jp\/22278669\/","__csrf_value":"b33c3b418badd9e39dd662227c5b70c1928004ae87482b35b396e58452caeafbfa4413be8b46fddee01a252bfc4941ce1f88cb68887ec043a590d2c7ca0c5cc9"}'
role="button"
class="xbg-like-btn-icon">