
「なあなあ」とは…。三重県にある神去村の人々の口癖で、「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」というニュアンスを持つ言葉。

大学受験に失敗し、彼女にも振られ、自暴自棄になった主人公、平野勇気(染谷将太)が、案内パンフレットの表紙の美人(長澤まさみ)に惹かれた、ただそれだけの理由で林業の実習に行くオハナシ。その実習に行った先が神去村なのである。

さすが矢口監督、盤石の作り。笑いアリ、涙アリ、安定感抜群。「ウォーターボーイ」から脈々と続くこの種の青春モノの作りは、もはや右に出る者はいない、かも。
この作品も、お約束の「ちょっとダメな男」が「最初全然やる気がなくって」、「周りから罵声を浴びたり叱咤激励されたりして」、「段々やる気になり」、「逞しく成長していく」様をきっちり描いている。

冒頭から我がダメ息子にしっかりと重ねて鑑賞させていただきました。だって主人公の平野勇気、性格・性質だけでなく、高校の制服が息子のそれとそっくりなんだもん。レジメンタルタイの柄・色合いまで。
林業という仕事の内容、結果が出るのは孫子の代だという、地道な努力の積み重ね。大変興味深く描かれており、原作の力ももちろんあるのだろうけれど、その仕事に従事する村人達の逞しさに引き込まれる。
笑いや驚きの中にも、山(自然)に対する畏怖の念や、山(自然)との共存が、こちらまで身が引き締まる思いがする程、美しく描かれている。

男と女の役割分担がきっちりと線引きされている社会…。自分には到底務まらない世界であるが、もしこういう所に最初から居てそれが当たり前に育てられてきたのなら、こういうのも悪くないのかもね。いや、実際はホント体力的に無理!だけど。

(2014年邦画)
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