
アメリカらしい作品。軽快で練れていてキャラが立ってて。芸達者な役者陣に支えられて最後の最後まで楽しめる。

とはいえ「諸手を挙げて絶賛」とまではいかないのは何故なんだろう?題材も展開もすごく好きなジャンルなのにね。この監督デビッド・O・ラッセルとは相性が合わないのかも。「世界でひとつのプレイブック」は世の中的な絶賛は私にはちっともピンとこなかったし。「スリー・キングス」は良かったんだけどなぁ。
ほんの少し粗筋。
詐欺師を生業としている男、アーヴィン(クリスチャン・ベール)。贋作の販売から融資詐欺までをこなし、美しいシドニー(エイミー・アダムス)を公私共々パートナーとしている。しかし、彼には実は妻子がおり、妻(ジェニファー・ローレンス)の連れ子を愛しているあまり、妻と別れる気はない。

愛人シドニーは詐欺の先天性を持っていて、仕事上でもこれ以上ない位のパートナーであった。二人は次々と金持ちを狙っては融資詐欺を働く。モットーは、脈のある人物に対してはとにかく「No」と言い続ける事。すると何故か相手から懐に入ってくるのだ。
しかし、ある日詐欺の犯行現場をFBIに押さえられ、交換条件としてFBIのディマーソ(ブラッドリー・クーパー)の下で働く事になる(この男がまた切れキャラで笑える)。そしてそれは、ニュージャージーのカジノ設置を巡って市長や議員やマフィアも巻き込む大きなヤマに発展していくのだ。

クリスチャン・ベールは「ぶよぶよのお腹」に「見るも無残な一九分けの髪」の大胆キャラで、お見事。エイミー・アダムスは「サンシャイン・クリーニング」「オン・ザ・ロード」から注目してたけど、私好きだわ、この人。ブラッドリー・クーパーもこのキャラすごく良かった。ジェニファー・ローレンスに至っては、やっと彼女の上手さを引き出す役柄が久々に回ってきた、という感じ。
でもよくよく考えてみたら、詐欺師が潜入捜査官の役割を果たすのだから、香港ノワールなどではよくある展開。これが香港映画だったら又テイストが違ったはず。ヤられた感が更に激しく、爽やかな気持ちにはなれないような。そう思うと、やはりこれはアメリカン・オブ・アメリカンな作品なのだ。
(2014年洋画)
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