
前評判があまり良くなかったので、どんなものか…と思いながら観に行きました。
あり、でしょう。全然、あり。宇宙系のSFとしては、古典的でオーソドックスで、目新しい内容では全く無いのだけれど、描き方が、実際の月面着陸の映像等を交えながらのものなので、臨場感があって、とてもリアルでした。
映画的に超有名俳優などが出演しなかったのも、基本宇宙飛行士は宇宙服でその顔が隠れているものだし、恐怖の感情を情感豊かに演じられても困るものなので、更に現実的で良かったです。
少しネタバレ。

「月の探求」のための壮大なプロジェクト、アポロ計画。それは、科学の未知への挑戦というだけでなく、アメリカにとっては国の威信を賭けた計画であった。アメリカは計6回の有人月面到着に成功。アポロと名付けられた有人ロケットは、1961年から1972年にかけてアポロ17号まで発射が推進された。
しかし、突然、NASAはアポロの打ち上げを止めてしまう。この作品は、実はアポロは18号まで存在していて、その18号に起こった悲劇をアメリカ政府が隠蔽している、という設定で、隠されたアポロ18号の謎を描いたものとなっている。

国を挙げて期待されながら宇宙へ旅立った3人の宇宙飛行士たち。1人は宇宙空間途中のステーションに残り、2人は月面着陸をしてその場で職務を行う。これまでのアポロが残した遺留物の検証と、月の研究である。
しかし、生物がいないはずの月で、怪しい気配が感じられるのと共に、月面を行く内に、打ち捨てられたソ連の宇宙船を発見する。そして宇宙飛行士の遺体も。一体彼らに何があったのか?又、それ以前に、このソ連船の打ち上げがあったことは公にはされていない。何故ソ連は打ち上げを隠し、帰還できなかった宇宙船の存在を隠したのか?
やがてアポロ18号に乗って月に着陸した宇宙飛行士の一人が異常な行動に出る。月面で原因不明の傷を負ったその体の苦しみはもとより、ソ連人の遺体を回収しようとした時に何らかのショックを受けたようで、宇宙船と相方に対して破壊行動を起こし、精神に異常が見られてきた。そして、酸素の残量も少なくなり、これ以上の探求は不可能となった今、地球へ帰るのに彼を置いていくべきか、否か。祝福されて出てきた地球、これまでの家族の記憶…アメリカ政府の非情な決断。ぐるぐると渦巻く記憶の中、タイムリミットは刻々と近づいてくる…。
恐ろしいけれど、さもありなん、という結末。感情移入(例えば「スペース・カウボーイ」のような帰還する側・される側に対する思い入れ等)は全くなされず、淡々と映画的事実を追う観客。そうなんです。これは、実際の映像を挿入したことに起因するのかどうかは判らないけれど、嘘八百なのにも関わらず客観的事象という捉え方ができるSFなのではないでしょうか。
(2012年洋画)
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