
「あのブルース・ウィリスが鍵を握る役柄で…」とか「あのブルース・ウィリスが脚本に惚れ込んで…」という能書きはもう一切信じないことにしている今日の私。そう、それは「セット・アップ」で確固たるものになってしまった信念。この作品も、あのブルース・ウィリスが…という触れ込みだったので、観ようかどうしようか迷い、それでもフォレスト・ウィティカーが共演ということだったので、眉に唾をつけながら観に行きました。

いや、存外に良かったです。蒸し暑い夜のラスベガス郊外のダイナーで繰り広げられる銃撃戦&心理戦。はすっぱでチープな女達が展開するオママゴトみたいな犯罪が、やがて取り返しの付かない結末を指し示すことになる。影の黒幕であるブルース・ウィリスの掌中でブザマにもがきながら。
…って、これって黒幕ブルース・ウィリスでなくても良くね?いや、これをやりたい気持ちは良く判るよ。特に、ラスト間近のシーン、ダイナーでジュークボックスを起動させる所なんざ、映画好きとしては絶対に演じたいシーンなのだと思う。でも、正直に言おう。ブルース・ウィリスがこの黒幕の配役だった点で、この作品の面白さは半減だわ。なんかもっと本当に危ないインテリヤクザみたいな人が「実は黒幕」でないと。せっかくのフォレスト・ウィティカーの“真相の暴露”も、うーん、という感じで。何より、ブルース・ウィリスの、ヤク中の妻を殴りながら、大きなヤマを自分の手を汚さずに仕掛けていく、というキャラクターが、彼の役者(というかタレント)としてのキャリアが邪魔をしてアンバランス。
もっともっと、名も無い演技派が…香港映画で言うと、アンソニー・ウォンやフランシス・ンが…って、名はアリアリだけど…やってくれないと、作品全編にいい具合に漂っているインディーズの香りも台無し。
だから、私の希望は「黒幕」の配役を変えてくれること。それが叶えば大好きな作品になったと思います。ヒロインのテス(マリン・アッカーマン)もいい感じにズベっていて良かったし、フォレスト・ウィティカーの異常性はさすがだったし、ダイナーでの緊迫感、どんでん返し続きの銃撃戦の描き方は面白かった。評価を低くするには惜しい作品です。
(2012年洋画)
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