
う~ん、ごめんなさい。微妙でした。
まあ、コメディとしては突き抜けていないし、恋愛&再生モノとしては、主人公のトウが立ち過ぎているし…かといって、大人の香りがする訳でもない。究極、犯罪モノとは言えっこないしね。
そもそも「フェイク・クライム」の意味が判らない。何のエポックなこともなく、漫然とマンネリの日々を過ごす高速道路の料金所勤務のヘンリー(キアヌ・リーブス)は、ぼーっとしている間に銀行強盗の共犯者にされてしまって、ぼーっとつつがなく刑期を終えてみたら、妻は他の男に寝取られているわ、またまた何のエポックもない漫然とした日々が待っているに違いないわ…。で、以前犯行を犯した(と誤解されている)銀行の前をしみじみ再訪すると、向かい側の劇場と銀行金庫が地下で繋がっていることを古い新聞の掲示から知る。そこで、ヘンリーは、ムショで生き生きと生活していた先達、マックス(ジェイムズ・カーン)を誘って本当に銀行強盗をしようと企む。

キアヌ・リーブスは何故この作品に出たのでしょう?とっても謎なんですけど。タイトルだって、「フェイク・クライム」は、前のキアヌのヒット作「フェイク・シティ」をもじっているだけでしょう?まあ、こういう、いらいらするほど人生に対して鈍感な男って、いるっちゃいるので、そういう点ではしみじみと鑑賞させていただきましたが。舞台と現実がシンクロする辺りは、正直、出来損ないの少女コメディー漫画を読んでいるようで。設定からして「桜の園」だし。
(2011年洋画)