山田孝之にしてはちょっと弾け方が足りなかったような気も。でも、3人の女性相手に右往左往する所は彼らしく、情けなくも優柔不断な男の心意気(?)を見せてくれました。
置き薬の営業マンである片山(山田孝之)は、ある日スケートリンクで頭を打って、病院で目が覚めるのですが、カバンの中には何故かダイヤモンドの婚約指輪が入っていて、それを誰に渡すはずだったのかが全然思い出せない。その上、片山は三股をかけていたらしく、同じ会社に勤める優秀な化学者(小西真奈美)、風俗嬢のめぐみちゃん(真木よう子)、下手可愛い人形使い(池脇千鶴)、と、それぞれ性格が異なる女性3人と関係を持っていたことが判るのです。さて、この3人の内、片山が指輪を渡す本当の相手とは、一体誰なのか…?
スケートリンクでの幻想シーン、道先案内人の少女(二階堂ふみ)相手の妄想も絡んで、ドツボの罠にはまっていく片山…。
単純なストーリーでそこここ笑えるのですが、ラストに向かうあたりはもっとテンポが良くても良かったのではないでしょうか?そこまで引っ張る話でもないような気がしました。3人の女性の個性が上手に描かれていたのと、それぞれ自立して生きて行くあたりに好感が持てました。
(2011年邦画)