2011年の東京国際映画祭は、毎年楽しみにしている映画祭の中でも結構積極的にコンペティションを観た映画祭です。今回、私が観た作品で一番面白かったのは、この「J.A.C.E.」。

ギリシャの作品で、2時間半を超える超大作だったのですが、時間の長さを全く感じさせませんでした。でも恐らくこの作品は(万人ウケするタイプのものではないので)、ロードショー公開されることはないのではないでしょうか。そう思うと、余計に、今回観て良かったと思えるものでした。
ギリシャの底辺層に暮らすジェイス。アルバニア系の子供の彼は、幼少時から、目の前で家族が麻薬犯罪絡みで惨殺され、人身売買で売り飛ばされそうになるなど、数奇な人生を歩みます。サーカス団に逃れて身柄を寄せるも、犯罪の影は常に付き纏い、やがてゲイのショービズの世界へ。そこでの人間関係は安穏とできるものではなく、又犯罪の渦中に身を置くことになる運命。勿論、心を寄せ合える仲間もできるものの、全く言葉を発せずに生きて行くしか術を持てないジェイスの、身も心も、切なく衝撃的。最終的にはある種のハッピーエンドにはなるのですが、感性を問われる、重い作品でした。

ギリシャは、歴史的・地理的なポジションから、そして今の政情からも、極めて深刻な下降ラインを辿っていて、それが故か、退廃的な世界観がある作品になったと感じます。この退廃的な深刻な感じが素晴らしく、いい。胸に迫る作品。国際的な映画祭でしか観ることのできない作品なのではないか、と思います。
(2011年洋画/東京国際映画祭)
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