
9月に試写会で観ました。
まず、荒野の殺伐とした雰囲気、麺屋の荒んだ雰囲気に比して、登場人物の衣装の色鮮やかなことにびっくり。でも、最初に感じた不自然さは物語の展開に引き込まれていく内に次第に消え、とにかく話が進んでいく中での緊迫感と、そこここで緊張の糸が緩む笑いと、昼夜の荒野の風景が、とってもバランスが良くて、たいした作品だと思いました。そして殺し屋である警官の几帳面さが笑える。

ネタバレです。
荒野の中にぽつんと一軒立つ麺屋。ここに住む男は金持ちでケチで強欲な老人。妻は若いが、従業員と浮気をしている。
ある時、妻と従業員は、店の主を殺して金品を奪おうとする。ペルシャの商人から一丁の銃を買ったのだ。老人の所には、巡廻警察が訪れ、妻の浮気と銃の購入を密告する。それを聞いた老人は、二人の殺害を依頼。しかし、結局は警官も悪徳で、老人を殺してしまう。金品を奪うために。
自分たちが殺害するはずだった老人がすでに死んでいることへの、妻と従業員の驚き。金品を奪おうとするも、常に邪魔が入ってなかなか目的を達成できない警官。彼ら三人のどたばたが、やがて三人の生き残りを賭けたクライマックスとなる。
(2011年アジア映画)