
2010年に公開されるや否や、「映画秘宝」などでもNo.1作品の称号を欲しいままにし、大変評判が良かったので、遅ればせながら2011年の年明け2/2に観てきました。まだロードショー公開していた、ということは、それだけロングラン上映だったか、ということで、人気の高さが判ると思います。

ヒット・ガール登場の場面でのテーマ曲「THE BANANA SPRITS」。サイコー。これに限らずサントラは全てびしばしに作風に合っているのですが。もうはまりまくりです。アメコミの映画化、というか、アメコミをモチーフにした作品でこんなにはまるとは思いませんでした。気弱でオタクな青年が、独自のコスチュームに身を包み、なりきりヒーローに変身するあたりは、意外と打たれ弱かったりする現実と相まってなかなかくすぐったく、ヒット・ガール登場以降のかっとび感は、身を乗り出して体を揺すって観てしまう程。ほろ苦い結末だけでなく、最後はきちんとカタルシス。のりのりで見終えることができた貴重な作品でした。ニコラス・ケイジも楽しげだったです。

ヒーローに憧れる高校生デイヴ(アーロン・ジョンソン)が…弱々でこれといったとりえもないフツーのオタク男子が…ど派手なグリーンのコスチュームに身を包み、町の悪を退治しようと乗り出す。当然何の訓練も受けていないデイヴのことだから、最初はぼこぼこにやられるも、懲りずに町のパトロールを行い、その様子がインターネット中継されたりして有名になるに従って、デイヴが調子に乗ることは勿論、町の真の悪役もデイヴを邪魔に思い始め、…という御馴染みの展開。
ただ、実は真の「パトロール役」をやっていたのは、強烈なヒーローオタク親子、ビッグ・ダディ(ニコラス・ケイジ)とヒット・ガール(クロエ・グレース・モリッツ)だったのだ。
とにかく、ヒット・ガールの絡む銃撃戦や、彼女の華麗なるキック、身のこなしが素晴らしい!マスクの下から少しだけ覗く瞳の愛らしさもスペシャル。ニコラス・ケイジの堂々たるダディぶりも見逃せない。
音楽と映像とぶっとびの快感がない交ぜになる、ホントーに楽しい作品でしたとも!ええ!
(2011年洋画)