
甲斐バンドが好きでなければ観るはずもない作品です。好きだから観に行きました。と言ってしまえばそれまでなんですが。ギグではのりのり、隣前後に人がいないのをいいことに、小声でハモったりして。ライブハウスのあの雰囲気、学生時代のあの思い出が甦ってきて、非常に浸った、酔った雰囲気になって帰ってきました。あの頃の自分に戻れる感じ。でも、「らせん階段」を歌う甲斐さんの声が確実に裏返っていて、年月を感じさせるものでもありました。今もミュージシャンを張っている人の人生ってどんななのだろう、とか思うと、切なく胸が一杯になります。既に子持ちのサラリーマンの私にとって。
そういえば、シネセゾン渋谷で映画を観たのもこれが最後になったのか。色々な意味での思い出の振り返り。甲斐バンドは新宿、私は渋谷、という。
(2011年邦画)