歴史少年切望の「のぼうの城」。舞台となった場所は、今の埼玉県行田市。「地理女」の私にとっては「ネギの町」であるが、古の歴史ある古き良き町だとのこと。
お正月家族映画として、非の打ち所がない作品。歴史物だし、ユーモアもあるし、機智に富んでいる。当然ヤバいシーンは無いし、邦画だから字幕を追わなくてもOK。小学生も疲れない。何より、面白かった!
武蔵国忍城で“のぼう(でくのぼう)様”と領民から慕われる城代・成田長親(野村萬斎)は、天下統一を目指す豊臣秀吉方2万人の大軍を指揮した石田三成に屈する事なく、わずか500人の兵で対抗しようとする。
やはり野村萬斎が素晴らしく、日本芸能ここに極まれり、といった感。ストーリーも「弱きを助け強きを挫く」日本人魂に刺さるもの。
石田三成の水攻めに最後まで抵抗したものの、結局敵わないと判った成田は、せめて城下の民は助けて欲しい、と乞う。慕われていた理由が形となって確固となる瞬間。ただのでくのぼうではなかった事は、その戦術だけでなく、城主としての人柄にも表れていた、という事。
賢く正しい息子に育って欲しい、という親の願いにも満足を与えてくれた、家庭内文部省推薦(笑)の作品でした。
(2013年邦画)