「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督作品!という触れ込みですが、ジェームズ・フランコの新境地と言った方がいいような。とはいえ、岩に腕を挟まれてから脱出までの、ほとんど動きのない時間帯を映像化した手腕は見事ですが。
主人公のお茶らけた性格が、ひいては最後まで諦めずに脱出に賭けられた、スーパーポジティブ思考に繋がっているのだ、と気づいた時、軽~く楽しく生きることもそれはそれで悪くないのだという気がしました。まあ、勿論ひとごとだから言えることなのですが。最後まではらはらどきどきして観ることができた、緊張感溢れる作品でした。
気ままな独身生活を送るアーロンは、週末になるとロック・クライミングを楽しむために、ブルー・ジョン・キャニオンに出かけていく。その日もそうした日になるはずだった。そして、ロック・クライミングをしながら大地を攻めて楽しむアーロンは、ふとしたことから穴に落ち、右手を落石に挟まれて身動きが取れなくなってしまう…。
ストーリーは、本当にもう、わずかにこれだけ!これたけなのに、凄い!これだけなのに、全然飽きない!
これだけなのに、緊迫感の持続はハンパなく、つい、息子に教わった単語「ぱねぇ!」を心の中で叫んでしまうのだ(はい、すみません。私はつい最近まで「ぱねぇ」の意味を知りませんでした)。
こんな「ぱねぇ!」作品、ジェームズ・フランコは本当にいい役者になったねぇ!ご一緒に!ぱねぇ!
(2011年洋画)